2026.09.29
NEW
冷感コスメOEMの設計ポイント|剤型別の検討事項とノンケミカル冷感UVミルクの開発事例

2026年4月、気象庁は最高気温40℃以上の日の名称を「酷暑日」と定めました。暑さを表す言葉が新たに必要になるほど、日本の夏は変わってきています。こうしたなかで定着したのが、冷感コスメです。ただ、清涼感はどの剤型でも同じように処方設計ができるわけではなく、強さや持続のしかたも企画の段階で決めておく必要があります。
この記事では、冷感コスメをOEMで開発するときの検討ポイントを剤型別に整理し、化粧品OEMメーカーのジャパンビューティプロダクツが開発したノンケミカル冷感UVミルクの設計とモニター検証の結果をご紹介します。
- 1 冷感コスメとは
- 1-1 冷感コスメが支持される理由
- 1-2 冷感コスメの処方設計で注意したいこと
- 2 冷感コスメが注目される理由|猛暑の常態化と「冷感+α」への移行
- 2-1 背景1|猛暑日の増加と「酷暑日」の正式用語化
- 2-2 背景2|「冷感だけ」から「冷感+α」へ
- 3 剤型別に見る、冷感コスメOEMの検討ポイント
- 3-1 スキンケア(化粧水・ジェル・ミスト)|冷感成分をどう安定させるか
- 3-2 ボディケア・ヘアケア|洗い流したあとに清涼感をどれくらい残すか
- 3-3 日焼け止め|紫外線防御機能と清涼感の両立
- 3-4 ベースメイク|清涼感が仕上がりに与える影響
- 4 冷感コスメOEMで押さえておきたい3つのポイント
- 4-1 ポイント1|冷感の強さと持続は、使う人とシーンから逆算する
- 4-2 ポイント2|冷感は体感なので、確認のしかたを決めておく
- 4-3 ポイント3|冷感の表現には、決められた書き方がある
- 5 化粧品OEMメーカーの冷感処方|ノンケミカル冷感UVミルクの開発事例
- 5-1 ノンケミカル冷感UVミルクの処方設計
- 5-2 冷感の強さ調整と、他の剤型への展開
- 6 冷感コスメOEMを支える開発・生産体制
- 7 よくある質問(FAQ)
- 8 まとめ|冷感コスメOEMを検討するときの要点
【この記事でわかること】
冷感コスメの2つのタイプと、その違い
剤型別に見る冷感コスメの検討ポイント
冷感コスメOEMで押さえておきたい3つのポイント
冷感の表現で使える言葉と使えない言葉
ノンケミカル冷感UVミルクの設計とモニター検証の結果
冷感コスメとは
「冷感コスメ」「クールコスメ」とは、肌につけたときに清涼感が得られるように設計された化粧品の総称です。冷感の生み出し方には、大きく2つのタイプがあります。
1つは、メントール、カンフル、ペパーミント、メントキシプロパンジオールなどの冷感成分によって、冷たさとして感じられる使用感をつくる「感覚的冷感」。もう1つは、エタノールなどの揮発性成分が気化する際の性質を利用した「物理的冷感」です。
冷感コスメのOEMでは、この2つの冷感をどう組み合わせ、どのくらいの強さと持続性をもたせるかを、試作を重ねながら設計していきます。
冷感コスメが支持される理由
冷感コスメが支持される最大の理由は、冷感成分による使用感にあります。高温多湿の環境では、肌のベタつきや汗をかいた後の不快感が気になりやすく、使った瞬間に得られる清涼感が、そのまま商品の満足度につながります。
もう1つの理由が、冷感以外の価値を重ねやすい点です。うるおいを与える処方や、肌をひきしめる使用感など、清涼感と組み合わせる設計が増えています。冷感を「単独の機能」ではなく「他の訴求と重ねる土台」として使えることが、商品企画の面での利点といえます。
冷感コスメの処方設計で注意したいこと
清涼感は、強ければよいというものではありません。同じ処方でも感じ方には個人差があり、使用する部位によっても印象が変わります。とくに顔に使う製品は、体に使う製品と比較して、最適な強さが異なります。
そのため冷感コスメの開発では、どの層に、どの部位で、どのくらいの強さで使ってもらうかを検討しながら、処方を設計していく流れが基本になります。化粧品OEMメーカーに相談する際、この3点もポイントとなります。
冷感コスメが注目される理由|猛暑の常態化と「冷感+α」への移行
冷感コスメが定着した背景には、夏の環境そのものの変化と、商品側の変化の2つがあります。順に整理します。
背景1|猛暑日の増加と「酷暑日」の正式用語化
冷感コスメが定着した背景には、夏の暑さそのものの変化があります。気象庁の統計によると、都市化の影響が比較的小さいとみられる全国13地点平均で、猛暑日(日最高気温35℃以上)の年間日数は100年あたり3日、真夏日は10日、熱帯夜は20日の増加傾向にあります(統計期間1929〜2024年)。
さらに2026年4月17日、気象庁は最高気温40℃以上の日の名称を「酷暑日」と定め、予報用語として使用することを発表しました。暑さを表す言葉そのものが新たに必要になるほど、夏の環境は変化しています。
こうしたなかで、使ったときに涼しさを感じられることは、夏のスキンケアやボディケアを選ぶ理由のひとつになりました。
【出典】
気象庁「ヒートアイランド監視報告 1.3 気温の階級別日数の長期変化傾向」
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/himr/himr_1-3.html
気象庁 報道発表「最高気温が40℃以上の日の名称を『酷暑日』に決定」(2026年4月17日)
https://www.jma.go.jp/jma/press/2604/17a/20260417_40degree_name.pdf
背景2|「冷感だけ」から「冷感+α」へ
冷感コスメは、清涼感そのものを訴求する段階から、他の価値と組み合わせる段階に移ってきました。
夏の肌は、屋外の高温多湿と、屋内の冷房による乾燥の両方にさらされます。そのため、清涼感にうるおいを与える処方を組み合わせたり、使用感を整える設計を加えたりと、冷感以外の要素を重ねた製品が見られます。
もうひとつの方向が、使用ステップを減らす設計との組み合わせです。1品で複数の役割を兼ねるオールインワンタイプに清涼感を持たせるなど、夏場の手間を減らす発想の製品があります。
つまり冷感は、それ自体が目的というより、他の訴求を成立させる土台として使われるようになっています。
冷感コスメの開発では、「どんな清涼感にするか」に加えて、「冷感と何を組み合わせるか」が企画の分かれ目になります。ただし清涼感の出し方は剤型によって条件が異なるため、次章では剤型ごとの検討ポイントを整理します。
剤型別に見る、冷感コスメOEMの検討ポイント
冷感コスメは、どの剤型でも同じように作れるわけではありません。清涼感の出し方や持続のしやすさは剤型によって条件が変わり、検討すべき点もそれぞれ異なります。代表的な4つの剤型について、企画段階で押さえておきたい点を整理します。
スキンケア(化粧水・ジェル・ミスト)|冷感成分をどう安定させるか
冷感成分には水に溶けやすいものと溶けにくいものがあり、剤型によって成分を検討します。また、水分の多い剤型は塗布直後に清涼感が立ち上がりやすい一方で、持続しにくい傾向があります。「つけた瞬間」で終わらせたくない場合は、持続性をどう処方設計するかを併せて検討します。冷蔵庫で冷やして使うことを想定した製品では、低温での安定性についても確認が必要です。
ボディケア・ヘアケア|洗い流したあとに清涼感をどれくらい残すか
ボディソープやシャンプーのように洗い流す剤型では、すすいだあとにどれくらい清涼感を残すのかといった部分もポイントとなります。洗浄成分とともに冷感成分も流れてしまえば、使用中しか感じられません。
ミストやスプレーの場合は、肌に付着後の使用感と冷感成分の組み合わせ方に加えて、容器と内容物の適性も確認事項になります。なお、からだや頭皮に使う製品は、顔に使う製品と比べて清涼感の設定幅を広く取りやすい傾向があります。どの部位を想定するかを先に決めておくと、設計の方向が定まります。
日焼け止め|紫外線防御機能と清涼感の両立
日焼け止めを冷感化する場合、紫外線防御機能と清涼感を両立させる点が検討課題になります。SPF・PAの測定には費用と期間がかかるため、企画段階でスケジュールに組み込んでおく必要があります。
また顔に使われる日焼け止めの場合、清涼感の強さは、体用の製品より慎重に設定することをおすすめします。水や汗に触れるシーンを想定する場合は、UV耐水性との両立も検討事項に加わります。
ベースメイク|清涼感が仕上がりに与える影響
ベースメイクでは、清涼成分を加えることで仕上がりや化粧もちがどう変わるかを、確認しながら処方設計します。色や質感を持つ剤型のため、処方を調整すると、発色やツヤ、肌への密着感といった見た目にも影響が出るためです。
冷感コスメOEMで押さえておきたい3つのポイント
冷感コスメは、清涼感の設計だけで完結しません。どのくらいの強さにするかを決め、それが意図どおりに伝わっているかを確認し、商品として表現できる範囲に収める——この3つがそろって、初めて商品化できます。ポイントを順に整理します。
ポイント1|冷感の強さと持続は、使う人とシーンから逆算する
冷感の強さに、正解はありません。同じ処方でも使う人によって感じ方が異なり、使う場面によって求められる強さも変わります。そのため企画の順序としては、想定する使用者と使用シーン、使用部位を先に決め、そこから強さと持続時間の目標を検討していきます。
持続についても同じです。「つけた瞬間だけ」でよいのか、「しばらく続いてほしい」のかによって、処方の方向が変わります。
ポイント2|冷感は体感なので、確認のしかたを決めておく
冷感は、使った人が感じるものです。SPFのように確立した測定方法があるわけではないため、意図した清涼感になっているかは、実際に試作品を使用して確認することになります。
このとき、あとから使える結果にするには、聞き方を先に決めておく必要があります。「冷感を感じたか」だけを聞くと、強すぎたのか物足りなかったのかが分かりません。強さについては「ちょうど良い/強すぎる/物足りない」のように幅で聞き、持続については時間の区切りで聞く、といった設計が必要になります。
また、何名に、どういう属性の人に使ってもらったのかは、結果と一緒に記録しておきます。人数や属性が分からない結果は、商品の説明に使うことができません。
ポイント3|冷感の表現には、決められた書き方がある
冷感は使用感であり、体温や皮膚温が変化することを示すものではありません。そのため商品の説明では、「冷やす」「熱を下げる」といった表現は使えないので、「清涼感として感じられる」という書き方に収める必要があります。
モニター結果を掲載する場合は、人数と属性、個人差があること、効果を保証するものではないことを併記します。また、特定の成分を使っていないことを、安全性が高いことの説明に使うのも避けます。処方設計上の特徴と、安全性の優劣は別のケースがあるからです。
こうした表現の線引きは、パッケージや販促物にも関わります。処方が決まってから気づくと修正の範囲が広がるため、企画の段階で確認しておくと安全です。
化粧品OEMメーカーの冷感処方|ノンケミカル冷感UVミルクの開発事例
化粧品OEMメーカーのジャパンビューティプロダクツ(JBP)では、紫外線吸収剤を使用しないノンケミカル処方の開発を続けてきました。その技術をもとに、清涼感を組み合わせたUVミルクの処方を開発しています。
ノンケミカル冷感UVミルクの処方設計
本処方は、SPF50+・PA++++・UV耐水性★★、紫外線吸収剤不使用のノンケミカル処方です。紫外線散乱剤で防御性能を設計しています。
清涼感については、冷感成分に、冷感を持続させる成分を組み合わせた処方としています。「つけた瞬間だけ」で終わらない清涼感を目指した処方です。
20〜50代の女性20名を対象としたモニター検証では、冷感を体感したと回答した割合が100%、強さを「ちょうど良い」と回答した割合が80%、満足度は80%でした。持続時間については、15分以上と回答した割合が85%。最も多かったのは「30分〜1時間」で、20名中8名でした。冷感を持続させる設計が、体感として現れた結果と考えています。
ノンケミカル処方では、白浮きが課題になりやすい傾向があります。この処方では、微粒子粉体を均一に分散させる独自の技術を用いることで、白浮きを抑えています。この技術は粉体が均一に分散させることで、紫外線防止成分が均一に行き渡ります。塗りムラを抑えるだけでなく、きしみやかさつきの軽減にもつながっています。
※ノンケミカルは処方設計上の特徴であり、安全性の優劣を示すものではありません。
※n=20(20〜50代女性)。効果を保証するものではありません。感じ方には個人差があります。冷感成分による使用感であり、体温や皮膚温の変化を示すものではありません。
UVミルク OEM|ノンケミカル 冷感 クール 耐水性★★ ウォータープルーフ SPF50+ PA++++
「塗った瞬間だけ」で終わらない冷感を目指した、ノンケミカルのUVミルクです。 冷感成分に、冷感を持続させる…
モニター検証のより詳しいデータについては、お問い合わせください。
冷感の強さ調整と、他の剤型への展開
清涼感の強さは、想定する使用者や使用シーンに合わせて調整を検討できます。フェイス向けに穏やかにするのか、アウトドアやスポーツ向けにしっかり感じられるようにするのかで、処方の方向が変わります。
現在、冷感処方として開発済みなのは、UVミルクです。他の剤型については、冷感成分と持続成分を組み合わせるという設計の考え方が検討の出発点になります。ただし剤型ごとに条件が異なるため、試作を通じて可否を確認しながら進めることになります。
冷感コスメOEMを支える開発・生産体制
ジャパンビューティプロダクツは、化粧品OEMメーカーとして半世紀以上、処方開発と製造を行ってきました。福島県の自社工場では、ISO 22716に基づくGMP(化粧品の製造管理及び品質管理に関する基準)に沿って製造しています。
冷感処方についても、開発済みの処方を活用することで、開発期間とコストを抑えた提案ができます。
開発体制や工場設備の詳細は、それぞれのページをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
- Q 冷感コスメのOEMは、どんな剤型で対応できますか?
-
A A. 現在、冷感処方として開発済みなのは日焼け止め(UVミルク)です。化粧水やジェル、ボディケア、ベースメイクなどの剤型についても、冷感成分と持続成分を組み合わせる処方の考え方を出発点にご検討いただけます。ただし清涼感の出し方や持続のしやすさは剤型によって条件が変わるため、試作を通じて可否を確認しながら進めます。
- Q Q. 冷感の強さは調整できますか?
-
A A. 想定する使用者や使用シーン、使用部位に合わせて調整をご検討いただけます。顔に使う製品は穏やかに、体用の製品はしっかり感じられるように、といった方向づけが可能です。強さの感じ方には個人差があるため、試作品を実際に使って確認しながら決めていきます。
- Q 冷感コスメで「ひんやりする」と表示することはできますか?
-
A A. 使用感としての清涼感を伝える表現は可能です。一方で、体温や皮膚温が下がることを示すような表現は使えません。冷やす、熱を下げるといった書き方は避け、清涼感として感じられるという表現に収めます。
- Q 冷感の持続性はどのように確認しますか?
-
A A. 冷感には、SPFのように確立した測定方法がありません。そのため、試作品を実際に使用していただくことをおすすめいたします。開発済みの冷感UVミルクでは、20〜50代の女性20名を対象に検証を行い、15分以上と回答した割合が85%、最も多かったのは「30分〜1時間」で20名中8名という結果でした(n=20。効果を保証するものではありません。感じ方には個人差があります)。
- Q 既存の冷感処方を活用すると、開発期間は短くなりますか?
-
A A. はい。本処方をベースに成分を追加することも可能で、追加する内容によっては、あらためてSPF・PAを測定せずに製造できます。測定費用と測定期間が発生しないため、開発コストを抑えながら、発売までのスケジュールを短縮したオリジナル製品化が可能です。
- Q 冷感コスメの香りは指定できますか?
-
A A. ご指定いただけます。冷感コスメはミント系の香りが多く使われていますが、ブランドの世界観に合わせて調整することも可能です。ただし清涼感の印象は香りにも左右されるため、香りを変える場合は使用感の確認をあわせて行います。
まとめ|冷感コスメOEMを検討するときの要点
冷感コスメは、清涼感そのものを売りにする段階から、他の価値と組み合わせる段階に移ってきました。企画の段階で決めておきたいのは、次の3点です。
・どの層に、どの部位で、どのくらいの強さで使ってもらうか
・意図した清涼感になっているかを、どう確認するか
・商品としてどこまで表現できるか
この3点が定まっていると、剤型の選択や処方の方向も決まりやすくなります。
化粧品OEMメーカーのジャパンビューティプロダクツでは、ノンケミカルの冷感UVミルクを開発しています。SPF・PAの測定試験を実施済みの処方のため、成分を追加する内容によっては、あらためて測定を行わずに製造できます。測定の費用と期間がかからないぶん、発売までのスケジュールを短縮できます。
他の剤型についても、試作を通じて可否を確認しながらご相談を承ります。
信頼できる化粧品OEMパートナーをお探しなら、JBPへ。
確かな実績と品質で、御社の商品開発をサポートします。
年間1,000万個以上の生産
約250社の取引実績
年間約130件のお問い合わせ件数
日焼け止めに関連するお役立ちコラム
-
2026.09.29
NEW
|
- 日焼け止め
冷感コスメOEMの設計ポイント|剤型別の検討事項とノンケミカル冷感UVミルクの開発事…
2026年4月、気象庁は最高気温40℃以上の日の名称を「酷暑日」と定めました…
-
2026.05.26
|
- 日焼け止め
ノンケミカル日焼け止めOEM最大の弱点「使用感」とは?独自技術で白浮き・きしみを解消
ノンケミカル日焼け止めOEM最大の弱点「白浮き」と「使用感」。今回は、その弱…
-
2025.10.22
|
- 日焼け止め
EU規制で使えなくなる!?化粧品に多用されている揮発性環状シリコーン「D5」の国内外…
今、世界の環境問題への対策をリードしているEU。世界各国のSDGs達成度ラン…
RANKING
ランキング
Category